従業員の働く環境をつくる(労務管理機能) 読みもの(人事・労務向け記事)

【Q&A】時間単位の有休を取るパート従業員が多い職場は合計5日消化すれば問題なし?

投稿日:2019年4月6日 更新日:

働き方改革法案が成立し、2019年4月以降、すべての会社で、有給を付与してから1年間のうち有給休暇消化日数が5日未満の従業員については、会社が有給休暇を取得すべき日を指定することが義務付けられました。

では、パート従業員が多い職場で、お子さんの都合などにより時間単位の有休を取る人が多い場合、合計で5日消化していれば問題ないのでしょうか?
今回は、意外と知らないパート従業員の有給について解説していきます。

有給5日の取得義務について

働き方改革法案の成立により、労働基準法が改正され、会社は年10日以上の有給休暇が付与される従業員に対して最低でも5日以上の有給消化をさせることが義務付けられました。
その為、有給休暇の消化日数が5日未満の従業員に対しては、企業側が有給休暇の日を指定して有給休暇を取得させる必要があります。

ここで注意していただきたいのは、有給5日の取得義務の対象となるのは、半日以上の有給休暇という点です。つまり、いくら合計で5日以上の有給休暇を取得していたとしても、時間単位の有給は5日の取得義務には算入出来ません。

対象となる従業員

それではどのような従業員が有給取得義務化の対象となるのでしょうか。ポイントは、年10日以上の有給休暇を付与される従業員という点です。  

具体的には、

  • 入社後6か月が経過している正社員、正社員同様の勤務体系の契約社員等
  • 入社後6か月が経過している週30時間以上勤務のパート従業員
  • 入社後3年半以上経過している週4日出勤のパート従業員
  • 入社後5年半以上経過している週3日出勤のパート従業員

正社員、正社員同様の勤務体系の契約社員等及び週30時間以上のパート従業員の場合は、入社後6か月後には年10日の有給休暇の権利が発生します。その為、有給休暇の消化日数が5日未満であれば、企業側で有給休暇取得日を指定しなければなりません。

勤務時間が週30時間未満のパート従業員は?

では、勤務時間が週30時間未満のパート従業員についてはどうでしょうか?週30時間未満のパート従業員の場合は、出勤日数によって扱いが異なります。

週5日出勤のパート従業員

週5日出勤のパート従業員においては、有給付与は正社員と同様の扱いとなります。つまり、入社後6か月後には年10日の有給休暇の権利が発生し、5日以上の有給を消化させる必要があります。“1日の労働時間が1時間で週5日勤務”なんて場合も正社員同様の付与となります。

週4日出勤のパート従業員

週4日出勤のパート従業員においては、入社後3年半後に、年10日の有給休暇の権利が発生します。入社後3年半後からは、5日以上の有給を消化させる必要があります。

週3日出勤のパート従業員

週3日出勤のパート従業員においては、入社後5年半後に、年10日の有給休暇の権利が発生します。入社後5年半後からは、5日以上の有給を消化させる必要があります。

週2日以下のパート従業員

週2日以下出勤のパート従業員においては、何年勤務しても、有給が付与される日数が最大で年7日までとなる為、5日以上の有給を消化させる義務の対象とはなりません。

有給休暇取得日指定の義務の注意点

計画年休制度により有給休暇を取得していたり、従業員からの請求により有給休暇を消化している場合は対象外となります。その日数分は、改正法による有給休暇取得日指定の義務の日数から差し引かれる形となります。
つまり、有給休暇を既に3日消化済みの従業員は、あと2日分の有給休暇取得日を会社側で指定すれば問題ありません。

まとめ

今回は、法改正による有給休暇取得日の指定の義務化について解説していきました。勤務時間が週30時間未満のパート従業員については出勤日数によって扱いが異なります。これまで以上に「年次有給休暇管理簿」による管理を徹底し、まず誰が対象になるのかをしっかりとチェックをして、義務違反にならないように注意する必要があります。

※経営者は労働者ごとに、年次有給休暇管理簿を作成し、3年間の保存が義務付けられています。

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